おもに Groovy やアジャイル開発について勉強していることを書き散らしてます。
わたしのひとりごとが、だれかのお役に立てればと…

『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』を読んでみた

実は…

出版されてすぐに読み終わってたのですが、
ずるずるとブログに書けずじまい。

デブサミ2013で、著者お三方にサインをいただいてたので
(「ブログとかで感想書いてくださいねー」ってお願いされた)
ちゃんとフィードバックせねば!と思いながら…はや2ヶ月。

書きます。φ(`д´)

スクラム実践のための書籍です

基礎編と実践編に分かれています。
前半の基礎編ではスクラムの全体像とルールについて説明されています。
後半の実践編では架空のプロジェクトを題材にしてマンガを交えながら時系列で説明されています。

スクラムの "実践" を意識した内容です。
理論からではなく、実践から生み出されたスクラム本です。(たぶん…)

アジャイルサムライ』はバイブル的存在ですが、理論として・あるべき論として書かれています。
したがって、「実際はこんなのやりたいけど、できねえや」で、なかなか実践へのステップが踏み切れなかったりします。

『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』はそういう点では実践からスタートした書籍だと言えます。
実際にアジャイルスクラムを実践し、コーチされている著者のノウハウが詰まっていますし、実践からのフィードバックも反映されていると思います。

また、外国のスクラム書籍の翻訳本ではなく、日本人が書いたスクラム書籍であるというのもポイントですね。
(マンガに出てくる、ブチョーと営業部長がなんだか日本っぽい)

実践編のタイトルをあげてみる

実践編は26のシーンから成っています。そのタイトルだけ列挙します。
(No.00とNo.25 は、前説とまとめなので除いてます)

No.01 ロールを現場に当てはめる
No.02 プロジェクトを理解する
No.03 プロダクトバックログをつくる
No.04 見積りをしていく
No.05 見積りをより確実にする
No.06 プロジェクトの計画を立てる
No.07 詳細な計画を立てる
No.08 素早くリスクに対処する
No.09 何が終わったか明確にする
No.10 状況をうまく把握する
No.11 先を予測しやすくする
No.12 次にやることを明確にする
No.13 みんなの自律を促していく
No.14 ベロシティを上げていく
No.15 問題を見つけやすくする
No.16 意図を明確にしておく
No.17 プロジェクトを支援していく
No.18 より良い状態にしていく
No.19 先のことをいつも明確にする
No.20 手戻りをなくしていく
No.21 あふれそうなものを調整する
No.22 さまざまな状況に対応する
No.23 より確実な判断をしていく
No.24 リリースに必要なことをする

ふむふむ。
なんだか妙に柔らかい表現で、プロジェクトでやることを列挙されています。
実際やるとなると難しいことばかり。

行動の主体がだれなのか?

上記で列挙したやることには主語が書かれていません。
その主語がだれなのか?

主語が、チームになっているのがポイントだと私は思ってます。

プロジェクトリーダーではなく、スクラムマスターではなく。
チーム(スクラムチーム)です。

マンガを見ても、ボクくん(スクラムマスター)が一人黙りこくって
単独行動しているケースはありません。
チームで話し合っているシーンばかりです。

それに気づいたとき、当たり前でしょと思うかもしれませんが、感動を覚えました。

スクラム(プロジェクト運営)はプロジェクトリーダやスクラムマスターが一人で抱え込むものではなく、チーム全員で考えないといけないものだということを改めて認識しました。
私がこの本を好きなのは、これを感じられるからです。

あと、進行形(〜していく)という表現も多いですね。
プロジェクトの間、継続的にやっていかないとダメだぞということです。

この本片手に、がんばる勇気を

スクラムを実践するにあたって、障害はたくさんあります。

あまりに多くの抵抗に、せっかく高まったモチベーションはすぐに萎えてしまいます。
輝いていたタスクボードは腐っていきます。

それはお前の意志の弱さだと言われればそれまでなのですが、
納得が全くいかない旧来の管理手法に打ち勝とうと思うと大変なのです。

いくら理論武装しても、上司が理解してくれなかったり、チームがやる気になってくれなかったり。
誤解、曲解、やってるつもりで実はやっていない、そして元の木阿弥。そんな残念なことも。

そういう中でよりよい開発の現場を作るために背中を押してくれる、元気をくれる本がやっと出たかなと思っています。