はじめての転職活動を通して感じたこと

 
 
先日、初めて転職エージェントさんに会ってきました。

とはいえ、ヘッドハンティングのお便りが来たとかそういうスマートなものではなく、
某大手転職サイトに登録してみたところ、実際に面談しませんかという流れです。

初めての転職活動の経験談を書いてもおもしろくないと思いますので、
エージェントさんとの面談を通して感じたことをまとめます。

客観的な自分の価値はわかりにくい

以下、私の開発スキルという面にフォーカスをあてます。

入社してからかれこれ、10年ちかく Java 開発を行なっていることになります。
Java 一筋と言っても間違いではありません。

Java の市場ニーズは多く」「Java 経験が豊富」なので、求人はたくさんあるという評価をいただきました。Java の経験が豊富ということが私のいちばんの強みだということです。

確かに Java についてはその辺の人には負けない自信はあります。しかし、自分を差別化する要素ではないです。
なぜなら、同じように Java で10年開発している人はそりゃ、たくさんいるでしょう。その人と評価は変わらないということです。

自社フレームワークを作ったり、多くの開発ツールを作ったり、Java 系の OSS もそこそこ知っています。最近では継続的デリバリーやテスト自動化の導入も進めています。

単なる設計力や実装力だけではなく、チーム全体の生産性や品質を向上させるノウハウと経験を持っていると自負しています。
そう考えると、Java で10年やっていることが自分の価値だとは到底思えないわけです。

まあ、そういうところがうまく伝わらずにすっぽり評価から抜け落ちていたわけです。
(もちろん、私のアピール不足も忘れてはいけません…)

結局、「開発リーダーとしての経験を十分お持ちですね」という評価です。
それはちょっと違うだろ!っと思いましたが、短い時間で開発者でもない人にうまく伝わるはずはないですよね。


強みをアピールできる準備をしておく

自分が潜在的に期待している、評価してほしい強みをアピールすることは難しいです。
その強みに客観性を持たせなければ伝わらないです。また、相手が求めているニーズとずれてしまえば訴求力はなく、ただの押し付けです。

中途採用というコンテキストでは、求人企業は当然のことながら即戦力となる人材を求めています。
即戦力と判断されうる、自分の強みをアピールしないと採用はされません。

ですが、今いる会社で役立っているスキルが、必ずしも市場価値につながるわけではありません。
したがって外から見た場合の価値や強みとして、自分のキャリアやスキルを考え直す必要があります。

今の職場の視点ではなく、対外的な視点で自分のキャリアやスキルを整理してみる。これは転職を考えていなくても重要なことで、定期的にやるべきことではないかと思っています。
それこそ、エレベーターピッチで端的に自分の強みをアピールできる準備をしておかなければいけないですね。

新たな気持ちで…

今回、はじめての転職活動ということでしたが、これ以上の進展はお断りするつもりです。
もともとそれほど転職意欲が高まっていたわけではなく、お勉強モードだったのもありますが、現職に魅力を再発見したというのが最大の理由です。

今の組織に閉塞感は常々感じていますし、待遇面なども満足しているわけではありません。
しかし、エージェントさんの評価と対比すると、組織や上司に By Name で要求されていることや期待されていることは多く、評価もいただいていると改めて認識しました。
個人としてきちんと評価されているというのを今更ながら再認識です。

また、新天地に根拠のない希望を抱くよりも、今の組織を自分で変えていくことの方が実現性や確実性があって、やりがいを大いに感じます。
長い間でつちかった、権限とチャンスと信用貯金をもっと活かして、自分が思うあるべき姿を突き進めてみようと思っています。

振り返ってみると、今回はいい経験をしましたね。